肥満治療は愛情から

肥満治療と愛情には、深い関わりがあります。
一見するとこの2つにはなんら関係性がなさそうです。
しかし、愛情を自分自身に向けるということは、自分自身を慈しむ、大切にする、ということでもあります。つまり、自分を健康な状態でいさせてあげるという愛情が、肥満治療に役立つという事です。
愛情を過度に求める精神疾患の一つとして、摂食障害があります。肥満への恐怖から正常な食行動が出来なくなる病気です。過食嘔吐という異常行動がありますが、これはまさに自分への愛情が欠落してしまったために、食べたものを自ら吐き出してしまう行動です。
摂食障害の患者さんは、自分に自信が持てない人が多く、自己否定感が強いです。また、周囲に対して過剰に愛情を求めるケースもあり、この場合は異常な食行動により、他人の注意を惹こうとしていることもあります。なぜ周囲に対して愛情を求めてしまうかというと、自分で自分に愛情を与えることが出来ないからです。自分に対して優しくしてあげられないので、その代わりに周囲に対して愛情を求めます。
摂食障害治療では、自分に対して許しを与える、愛情を持つことが出来るようになることが課題だと言われています。自分を大切にしてあげられることが出来るようになれば、少しずつ異常な食行動が減っていきます。そして、自分で自分を愛おしく思う心が身につけば、必要以上に過食することもなくなると考えられています。
このように、食行動は自分を大切にしてあげられない愛情の欠落から起きていることもあります。ここでは摂食障害の過食を例にあげましたが、肥満治療もこれに大差ありません。
自分を大切にしてあげる心があれば食欲も正常になっていき、必要以上に食べすぎることもなくなります。
肥満の人は体が食べ物に依存してしまっているのではなく、気持ちが食べ物に依存してしまっていることが多いです。気持ちの依存とは、「お腹が減ってなくても食べる」「口寂しいから食べる」「いつもと同じ量を食べる」など、体が求めていないにもかかわらず食べてしまう状態です。この時にも、ちょっとした自分への愛情を向け、体の声に耳をかたむけることができれば、食べ過ぎの繰り返しは避けられます。
自分に愛情を向けるということは、いわば体の声に耳をかたむけてあげるという事です。食事中に「まだ食べたいかどうか」を体に聞いてみることを意識してみることが大切ということです。また、健康状態を維持して、自分を大切にしてあげることも意識してみましょう。

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